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1: 2020/05/19(火) 12:03:00.45 ID:/yTxkiM80
――ヒクソン、あなたはとても親日家だとうかがいました。

 ああ。私が初めて日本を訪れたのは、今から15年ほど前のことだ。
 それまで私が日本に抱いていたイメージは、武士道、サムライ、強さ、礼儀、そして無敵の男が持つ一分の隙もない精神力、そんなものばかりだった。
 ところが日本に来た私は失望した。
 確かに深い尊敬の心を感じたが、それは強さや精神力ではなく、むしろ弱さから生まれるものだったからだ。
いくら尊敬の心を感じ、厳しい規律を目にしても、そこにはなぜか強さがまったく感じられなかった。
――「弱さ」というのは、どういうことでしょうか?
 言い換えるなら、人々がシャボン玉の中で暮らしているような気がする、ということだ。
尊敬の心が感じられても、それは他人の人生を邪魔したくないと怖がっているからだったり、他人の意見を聞きたくないからだったりする。
 私は日本が大好きだ。少なくとも文化についてはそう言いきれる。しかし、その弱さをを少し残念に思っているのだ。
気の弱い人間が遠慮ばかりして、結果的に「イイ人」に表面的になっているだけ
という典型が日本には多すぎないだろうか。
日本には「長いものに巻かれろ」という言葉がある。
日本人の忍耐やルール順守の本質が結局それだと知った時非常に失望した。
ただの無気力、無抵抗主義が表面的には忍耐・勤勉に写っていただけだったのだ。

【ヒクソン・グレイシー「日本人の優しさは、強さや精神力から来るものではなく弱さから来るものだった」】の続きを読む